肥満とBMI 値の関係は?肥満だと病気になりやすい?早死にするの?

減量方法をお伝えする前に、まずはアナタ自身の現在の状態を知る必要があります。それと間違ったダイエットの常識を直し、病気についても知っておかなければなりません。
これらをちゃんと把握しておかないと計画が立ちません。

肥満とBMI 値

アナタは肥満と聞くと、どんな状態をイメージしますか?
見た目がふっくらしている、若しくは身長の割に体重が重い。
こんな感じではないでしょうか?

肥満とは単に体重の重さや、体の丸みではなく、からだを構成する成分のうち、脂肪組織が増えている状態を指します。
からだを構成している成分のうち、一番多いのは水分です。
50%~60%といわれています。

次に多いのは脂肪です。男女で差があるのですが、
成人男性でおよそ15%~20%
成人女性でおよそ20%~25%くらいです。

残りを構成するものはタンパク質、ミネラル、糖質です。
体重は脂肪が増えたときの他に、水分が増えたときや筋肉量が増えたときにも増加します。
脂肪が増えたときを「肥満」といい、水分が増えたときを「むくみ」なんていいます。

体脂肪率はそう簡単には正確に測れないのですが、ひとつの尺度としてBMI(body mass index)と呼ばれる指数を算出して肥満度を知ることが出来ます。
このBMI は体格指数として世界でもっとも広く使われているもので世界保健機関(WHO)が発表したものを受け、日本肥満学会も新たに判定基準を示しました。

BMI 値は
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
の式から算出します。

たとえば170cm 65kg の人の場合ですと
65 ÷ 1.7 ÷ 1.7 = 22.4913・・
と出ます。判定基準は以下の通りです。

18.5 以下 低体重
18.5~25 普通体重
25~30 肥満度 1
30~35 肥満度 2
35~40 肥満度 3
40以上 肥満度 4

日本人はBMI30を超える人は2~3%程度しかいないようです。
ですので、BMI25以上を肥満と判定し、肥満の区分を4つにしています。
日本人男性の30%はこの肥満と判定されるようです。
国内外の調査からBMI22前後の人がもっとも病気にかかりにくいというデータが出ています。

ちなみに病気にかかりにくいBMI22の人と比べBMI25の人は高血症、高中性脂肪血症などにかかる危険度が2倍になるそうです。
さらにBMI が27で糖尿病の危険度が2 倍、BMI29で高コレステロール血症が2 倍になるようです。ですので、BMI25を超えないように注意する必要があるということです。

しかし、この判定基準は万能ではありません。
普段から筋力トレーニングをして筋肉量の多い方の場合もBMI 値が多くでる場合があります。
一方、正常と判定された方の中には体脂肪が多い「隠れ肥満」の方もおられる場合があります。

BMI は体格指数なので体脂肪を測るものでは無い為、体脂肪は別に測る必要があります。
成人男性の場合 17%~23%
成人女性の場合 20%~27%
の体脂肪率を「ふつう」とみなしています。

男性で25% 女性で30%を超えると「肥満」とみなされます。
必ずしもBMI と体脂肪率で「ふつう」の範囲に入らなければいけないというものではありませんが、
一応の基準として知っておいて下さい。

メタボリック症候群

2006年に流行語大賞にノミネートされたいわゆる「メタボ」です。
言葉自体は有名になりましたが、その内容をどれくらいの方がちゃんと認識していたのでしょうか?

当時発表されていた基準は
男性がウエスト85cm 女性が90cm
というものでした。

でもこれちょっとこれオカシイと思いませんか?
どうして女性の基準の方が大きいのか?
アメリカでは 男性が102cm 以上 女性が88cm 以上という基準です。

日本のこの基準は諸外国の医学界から批判されているようです。
この基準のおかげで、40~74歳のうち、予備軍を含めると2000 万人もの人がメタボと診断されているそうです。
ちなみに、ウエスト85cm というのは中高年男性の平均値です。

ウエスト周りのみの基準はあまり深く考えなくてもよさそうですが、CT 検査で腹部の断層写真を撮って内臓脂肪の面積が100c ㎡を超えている場合は病気を合併する危険度が上がります。

この内臓脂肪型肥満は高血圧症、高脂血症、糖尿病を引き起こしやすくなります。
そして、心筋梗塞、脳卒中による動脈硬化が起きます。

とくに代表的なのは糖尿病です。
尿の中に糖が漏れ出てしまうというだけではありません。
血中の過剰な糖分が血管の細胞を傷つけ、血管をボロボロにしてしまい、様々な合併症を引き起こします。

主な合併症は、腎臓病、網膜症、神経障害による脚部の壊死です。
糖尿病を発症してもすぐにはわかりません。

医学書などの記述には 夜中にトイレに起きる、のどが渇くなどがありますが、このような症状がはっきり現れるのは、成人の場合、糖尿病発症から数年後のことです。

5 年目くらいから目の異常が始まり、眼球内のスクリーン機能を担う網膜の細い血管が破れ、眼底出血により組織が侵されます。
10年目には腎臓の血管が傷害を受け、腎機能が低下します。
腎臓病を患うと、自力での生命維持が出来なくなります。
腎臓は血液中の老廃物や有害物質の濾過をしているからです。

この機能が完全に低下してしまうと、人工透析を受けなければなりません。
因みに、私は小学生の時に腎臓を患っていました。
太っていたわけではないので、原因は分かりません。
その時に人口透析の説明はイヤってくらいに聞かされていました。

人口透析って恐ろしいですよ。
大体、透析をはじめて5~6年で足を切断するケースが多いらしいです。
末梢神経がやられ、ささいな傷が原因で、組織が壊死を起こすらしいのです。

そして片眼、若しくは両眼失明。
こんなとこが起きたら完全に人生が狂いますよね。
独身の方はその先の人生の結婚などの明るい可能性を潰されます。

既婚者の方は家族に多大な迷惑をかけることになります。
内臓脂肪の面積が100c ㎡を超えていて、BMI も30を超えている方は要注意です。

現代人が太るしくみ

現代人は何故太るのでしょう?
漠然とした知識で、両親が太っていると、
「自分の肥満は両親からの遺伝だから痩せるのは無理」
と思っている方は少なくありません。

たしかに肥満の遺伝子はありますし、肥満にはこの遺伝子の影響は大きいと言えます。
しかし、いくら食事をしても痩せたままの方がいる一方で、少ししか食べていないのに太る方がいます。

両親が太っている場合、その子供の80%が太り易いというデータがあります。
母親だけの場合は60%。父親だけの場合は40%です。1994 年、アメリカでのマウス実験で、白色脂肪細胞からレプチンという「痩せる」ホルモンが発見されました。

異常に太るマウスから肥満関連遺伝子ob 遺伝子が発見され、そのマウスからは正常な構造のレプチンが分泌されませんでした。
しかし、このマウスにレプチンを注射すると体重が減ることが分かったのです。

食事から取り過ぎたエネルギーは脂肪球というかたちで脂肪組織のうちの白色脂肪細胞に備蓄されます。体脂肪がたまりすぎると、この白色脂肪細胞からレプチンが分泌されます。
レプチンは満腹中枢を刺激して食欲を低下させ、交感神経を介して消費エネルギーを増やす作用があります。

人間の場合はレプチンが分泌されているのに十分に機能せずに太ってしまっている例が多いようです。
簡単に言いますと、体脂肪が溜まり過ぎるとレプチンが脳に向かって
「ちょっと太ってきたので、何とかしてください!」
とお願いします。すると、脳は
「よし、分かった。とりあえず満腹ってことで食欲を低下させるよ!」
と反応します。

このレプチンのおかげで激太りする前に制御できるのですが、ものには限度があります。当然食べすぎればレプチンがいっぱい脳にお願いをするのですが、あまりに過剰にお願いされると、脳の許容範囲を超えてしまい、食欲を下げる作業をしなくなってしまうのです。

ですので、この場合レプチンからの「お願い」の量をある程度減らさないと脳が機能しないわけですから、食事の量や摂取カロリーを制限すれば良いということになるのですが、急激に食事の量や摂取カロリーを制限してしまうと、「お願い」が自体が完全に止まってしまい、脳の方は
「あれ?痩せる指令はもういらないのね?」
となってしまい、食欲の低下をしてくれなくなってしまうのです。

結果として、一時的に体重は減るものの、食欲自体の抑制が効かない状態が維持されてしまうので、本人の我慢の限界を超えたときにドカ食いをしてしまい、リバウンドを起こすのです。

因みに日本人は欧米人とくらべて、遺伝子的に糖尿病を発生し易いそうです。
もともと欧米型の食生活をしてきたアメリカ人などと比べて日本人は粗食を常としていました。

飢饉などに備える為に進化したものと考えられていています。農耕民族であった日本人の多くが得てきた特性のようです。
日本人の約30%が「倹約遺伝子」と呼ばれるものを持っており少ないエネルギー摂取でも生きていけるように順応した、非常に優れた遺伝形態ですが、現代の飽食の時代になると、逆にその遺伝形態が仇となっている場合が多くなりました。

人間のからだの機能には「恒常性(ホメオスタシス)」と呼ばれるものがあります。
これは話題のダイエットは本当に効果がある?8つのダイエット法とその真実でもお伝えした生命維持の機能です。いままでと違う異変がからだに起きた時に、からだの性質が変わってしまわないように維持するのです。

ですから、いままでたくさん食べて太っていたのに急な食事制限とカロリー制限をした減量をしても恒常性(ホメオスタシス)が働いてしまい、その状態に戻そうとしてしまうのです。

一時的に体重が減っても、食欲はそのままなんです。
さらに減量が進んでくると、からだは恒常性の働きにより消費カロリーを制限して、減量に抵抗してきます。
これが停滞期です。

では、何をやってもダメなのでしょうか?
そんなことはありません。
レプチンにしろ恒常性にしろ、緩やかなペースで「教育」してやれば良いのです。
それ以外に方法はありません。
緩やかなペースでの減量こそが、安全で確実に痩せる方法なのです。

巷の広告で良く見る、
「たった●日間で10キロ痩せた」
みたいなのがよくありますよね。

この手にモノは一時的に痩せるだけで、リバウンドしてもっと深刻な状況を起こしかねません。刺激的な文言の宣伝に騙されないで下さいね。

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