物忘れ・度忘れを防ぐには?鍵を閉めたか忘れる人向けの対処法

記憶力をアップさせるには様々な方法があります。
中には「どうして思いつかなかったのだろう?」と言いたくなるほど、非常にシンプルなものもあります。

人間は年齢と共に記憶力が落ちて行くのは生理的現象ですから仕方のないことですので、それをくよくよと考えても仕方がありません。
最近はアルツハイマー病がいろいろ話題になりテレビドラマなどにも取り上げられますが、各地の病院へ「自分は最近物忘れがひどくなったが、ひょっとしたらアルツハイマーではないだろうか?」と言って、診断を求める人が増えているそうです。

その様な状況に合わせて病院側でも「物忘れ外来」の看板を上げて、診察を求める患者を受け入れているクリニックや大学病院などもあります。

ただ実際には病的な健忘であるアルツハイマー病の患者はそう多くは無く、患者の多くは加齢による正常な健忘や一過性健忘、甲状腺機能低下による健忘などだと言われています。

一過性健忘というのは高齢者に多い症状で、特別な理由も無く、数時間から24 時間位続くアルツハイマーの様な症状です。

ただどの様に注意しても加齢による記憶力の減退は避けられません。
加齢による物忘れはまず直近の出来事をよく忘れる様になります。続いて比較的近い過去の出来事がなかなか思い出せない様になり、最後は昔子供の頃に習った小学唱歌など古い記憶も思い出せなくなります。

この様な状況が病的な健忘の場合は医師の治療が必要ですが、加齢による物忘れならばテクニックで何とかすることが出来ます。

人間の記憶というのは仮に全部おぼえていると言っても元々かなり不正確なものです。
よく犯罪などの証言で証人の証言に食い違いが生ずるのはその為です。

ですから「人の名前がなかなか出て来ない」程度の物忘れは、それほど神経質になる必要はありません。

ところであなたは必要無いのに、同じ事を何度も繰り返してしまうことはありませんか?
その様なことはその事が毎日の習慣になってしまっている場合によく起きます。

例えば外出した直後に自分が玄関に鍵を掛けたかどうか思い出せないなどという経験は、誰もが1 度や2 度はしているはずです。
それは外出する時の玄関の施錠、電気を消す、ガスを止めるなどという行為自体が既に習慣になってしまっていて、その行為はもはや感覚記憶としてしか脳に残らないからです。

感覚記憶というのは人間の脳が最初に認識する記憶で非常に雑多な記憶ですが、そのほとんどは1 秒程度で忘れてしまう記憶です。
つまり「最初から覚えていない」と言ってしまっても良いほどの短い記憶です。

玄関の鍵が心配になったりガスを止めたかどうか分からなくなると、その確認の為に慌てて引返すことになりますが、その労力と要した時間は全くの無駄です。

最近はこの様な人の為に「最後に鍵を掛けた時間」を記憶する鍵もあるそうですがそれはさておき、このような繰り返し作業をストップさせるには、現在自分が行っていることをしっかりと脳に認識させる必要があります。

出かける前に部屋の電気を消す、アイロンを使った後はコンセントを抜くなど、行動としてはほとんどが些細な事ばかりです。
ですからつい習慣的に行動をしてしまって後になって、「あれっ」ということになります。

習慣になっている行動を忘れないためのコツ

習慣的に繰り返してしまわない為のコツをご紹介しましょう:
出かける際は玄関で必ず1 度立ち止まり、家を出る前にすべきことを確認しましょう。

その時にいわゆる「声を出しての指差し確認」が大変有効です。
「声を出しての指差し確認」というのは電車やバスなど公共交通機関の運転士がよくやっているので、皆さんもご覧になったことがあると思います。

運転士がいちいち指差しながら「右良し」、「左良し」などと大きな声で言っているあれです。

人間の左右の目の視野はそんなことをしなくても180 度以上あるのでちゃんと見えるのですが、左右の確認という日常茶飯事の行動が習慣的にならない様にしているのですね。

さああなたも外出する時は運転士さん達と同じ様に、「声を出しての指差し確認」をしましょう。
「鍵良し」、「電気良し」、「ガス良し」と言った様な要領で、声に出して確認します。

そう言えば以前テレビの車のCM か何かで、お母さんと子供がこの確認をするシーンがあった様な気がします。
もっともこれも不正確な記憶のひとつですが・・・・・。

繰り返し唱えること、これが後できちんと思い出すための一番の方法です。
しっかりと脳に記憶させるには劇の台詞を暗唱する様に、情報を頭の中で繰り返し脳に刻み込む様にしましょう。

集中と整理整頓で記憶力アップ

大事なことなのにそれが習慣的になって脳が記憶しなくなったなどということが無い様にするには、何か大事な行動をする時はそのことに集中し注意を向ける様にします。
他に考え事などをしているとそちらに心が行ってしまいますので、出来るだけ雑念は取り除くようにします。

気が散ってしまうとなかなか脳が記憶してくれません。
集中するのが難しいと言う人もいますが、注意を向けてその行動を頭に刻むと、かえってそれ以外の不必要なことが取り除かれます。
どんな時でも手元で行っていることに目を光らせましょう。

集中することは記憶力アップに不可欠です。
しょっちゅう物忘れしてしまうのは、その事に集中していない為です。
又、仕事が多くて忙し過ぎたりするとそれがストレスとなって、気が散ってしまいます。
注意が持続で出来なければ必要なことも覚えられず、記憶力アップは望めません。

不必要な行動を無くすという意味では片付けをすることもとても大切です。
ここで言うところの「片付け」というのはキレイに掃除をするという意味ではありません。
掃除をすることは「衛生上」の観点からはもちろん重要な意味がありますが、「記憶」という観点からは部屋が汚れているかどうかは関係ありません。

記憶という観点からの片付けというのは「整理整頓」のことです。
部屋がきれいに片付いていれば必要なものが目の届く範囲にあるのがすぐ分かりますから、どこにあるのかをいちいち記憶する作業が省けます。

片付ける時は関連するものは出来るだけ同じ場所にグループを作る様にします。
例えばパソコン用品ならパソコンの周りに置くという具合です。
又、頻繁に使う物はグループが違うものでも1 ヵ所に全て揃えるようにしましょう。

例えばボールペンなど書く物は全て同じ引き出しにしまうか、又はひとつのペン立てにまとめておけば使う時に便利ですし、それに紛失することも少なくなります。

人の名前、電話番号、アドレスなどの重要情報は1 ヵ所に保管し、すぐに見つけられる様に名刺台帳などに分類しておきましょう。
記憶を混乱させない為にも物を使った後は元あった場所に必ず戻す習慣をつけます。
毎日繰り返して行うことはチェックシートを作って壁などに貼っておきましょう。

これは職場などではよく行っていることですが、それを自宅でも応用します。
仕事ではよくすべきことを全てリストアップしておき、それぞれの仕事が終わったら線で消して行く方法でチェックしているはずです。

高齢者の場合様々な薬を飲んでいる方が多いと思いますが、薬というのは「毎食前」、「毎食後」、「朝食後」、「夕食後」、「食後○時間以内」など、もっとも効果的な服用時間がありますね。
そしてその服用時間は必ず「食事」が基準になっています。

しかし何種類もの薬を飲んでいる人はうっかりしてよく飲み忘れてしまいます。
この様な薬の服用時間などは食事の時に座ればよく見える場所に大きな字で、「薬を飲むのを忘れない様に」と注意書きしておくだけで、飲み忘れがグンと少なくなります。
1 度飲んだことを忘れてしまってダブって服用することも防げます。

他のことと違って薬は飲み過ぎると薬中毒を起こすリスクがあります。
薬の服用時間以外でもチェックリストを作った時は、いつも目につく同じ場所に置くようにしましょう。

子供がいる人は子供が毎日持って行くバッグなどは正面玄関のそばに置く様にすれば、出かける際に子供が忘れることもなくなります。
お弁当を持って行く子供がいる場合は、作ったらすぐにバッグに入れるようにしましょう。

ちょっとした事ですがこの様にしておけば忘れ物が少なくなります。
必ず時間内にやり遂げなければいけない仕事をする場合は、まずするべき仕事は最初に全てチェックした上で、もっとも重要なものから取り掛かります。

又、仕事するのに必要となるものも最初に全て揃えておきます。
最初にもっとも重要な仕事から取り掛かるのは、万が一時間が足りなくなった時にもやり残しによるリスクを小さくする為で、これは受験の心得の「配点の多い問題を優先して解く」ということにも通じます。

あらゆることが同時進行している状況では、記憶力だけに頼るのは難しくなります。
重要なことを忘れない様にするにはカレンダー付きの手帳を利用して、大切な情報を書き留めておきましょう。

どんなに記憶力の良い人でも人間は全てを覚えることは出来ませんから、それは手帳に書いて補います。

電子手帳を利用するのも良いと思います。
電子手帳はスケジュールなどの記録だけでなく名刺情報の保存など多彩な機能がありますので、持っていれば紙データはほとんど持つ必要がありません。

携帯電話の記憶装置も利用出来ます。
最近の携帯電話は昔の電子手帳レベルの記憶装置を持っています。
又、外部記憶装置も使えてパソコンの情報なども取り込めますので、ちょっとした電子手帳代わりに使えます。
未解決の問題は後回しにせずに、出来るだけ早く取りかかりましょう。

現代の世の中は変化が早く昭和の初期なら10年かかった変化が数ヶ月で起きる様な時代です。
ですから未解決の問題を先延ばしにしていると状況が変わって、ますます問題解決が難しくなります。

同じ行動を繰り返すという行為はそれが頻繁になるとボケ(痴呆)の心配が出て来ます。
先にも述べましたがボケは高齢者特有の症状では無く、20~40 代の現役世代でも現れることがありますので油断は禁物です。

ボケを防ぐ方法

ではどうすればボケを防げるのでしょうか?
特にその危険性が高くなる中高年を対象に、誰でもすぐにでも出来る簡単なボケ防止法をご説明しましょう。

①定年後にすることを在職中から決めておく

定年後何もすることが無く漫然と日を送っている人は、まず何をするにも意欲が無くなります。
その結果外部からの刺激が無くなった脳は運動不足による血流の減少とも相まって急速に衰えていきます。

ですから「定年になってからゆっくり考えよう」では遅過ぎるので、定年が近付いたら定年後の毎日をどう過ごすか決めておきましょう。

②運動をする

自分の体力に合わせた運動をします。
若い人と違って中高年の場合は自分が考えているよりも体力が低下していますので注意してください。

運動は走ったり飛んだりするばかりが運動ではありません。
体力に自信が無い人や長年運動から遠ざかっていた人はウォーキングを毎日30 分程度を目安に続けましょう。
だいたい心拍数が100~110 程度になれば運動としての効果があります。

③日記、ブログ、小説などを書く

何かを書くということは情報のインプットとアウトプットが行われるということです。
脳に一番良いのは情報のインプットとアウトプットを頻繁に行うことで、これを続けている限り脳はめったにボケません。

この場合の日記はもちろんブログも小説もそれでお金儲けをするのが目的ではありませんので、自分の書きたいと思うことを遠慮無く書きましょう。
匿名掲示板に書き込みをするのも頭の体操になります。
とにかく何でも良いので書くということが大事なのです。

④出来るだけ人と会話をする

会話をするということはそれ自体が脳を強く刺激しています。
又、会話を続けるためにはそれなりの情報が必要ですので、自然に読書やインターネットなどで情報を得る努力をしますが、これも脳を刺激します。

⑤出来るだけ外出する

人間の脳にインプットされる情報の内、その80%は視覚から得られると言われています。
外出するということは目から新しい情報がひっきりなしに入ります。
又、外出して繁華街などを歩き回ると視覚だけでなく聴覚やその他の五感も刺激され、脳はその情報を処理する為にフル回転します。

外出は運動にもつながりますので、時間を見付けて出来るだけ外出をする様にしましょう。

⑥何か目的を持つ

これは働いている現役世代の人の場合は働くことが目的ですから特に問題は無いのですが、定年等でリタイアしている人の場合はボケ防止に重要な意味を持ちます。
仕事を失った人が毎日を無為に過ごしていると頭脳も肉体もどんどん錆びていきます。
ですから何でも良いので目的を持ちましょう。

例えばボランティア活動でも良いですし、何かの資格取得を目標にしても構いません。
世の中には70歳で超難関の司法試験や公認会計士の試験を受ける人もいます。
もちろん健康ならば収入を得て働くのも良いことです。

⑦音読をする

私達の脳はコンピュータと同じ様に「インプット」、「処理」、「アウトプット」の機能を持っています。
通常の黙読はインプットと処理だけでアウトプットがありません。
音読をすればアウトプットが加わります。

⑧タバコは止める

タバコが記憶力の減退に直接つながるというデータはありませんが、健康に良くないのは確かです。
あらゆることは体が健康であることが基本ですから、タバコは止めるに越したことはありません。

この他にも脳を刺激してボケを防止する方法はいろいろありますが、何度も申し上げている様に脳は常に使っていなければ退化します。
私達が生きている限り脳はどんどん酷使しましょう。

それでも使っているのは脳全体の10%以下なのです。
特に一般の人の場合論理的な思考を司る左脳は使っても、創造性や芸術的思考を司る右脳はあまり使っていません。

ですから定年退職を機に論理的思考が中心のビジネスの場ではあまり出来なかった、右脳を鍛えるトレーニングをするのも良いのではないでしょうか。
右脳は将棋や碁をしたり、絵画を見たり描いたりすることでも鍛えられます。

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