ADHDで失った自信を取り戻すための心理療法

感情は、体に感覚としてあらわれるという特徴があります。
例えば、失恋すると胸が苦しくなります。
不安を抱えている子どもは下痢をします。
やりたくない仕事をしていると胃が不快な感覚になります。

つまり、体の感覚は、感情が別の形であらわれたものなのです。
そして、感情の種類とあらわれる感覚は、おおよそ次のような関係になっています。

喉‥‥‥‥ 言いたいことが言えないでいる
胸‥‥‥‥ 愛情が足りない,自信がない,自己嫌悪
胃‥‥‥‥ やりたくないことを無理してやっている
下腹‥‥‥ 不安や恐れを感じている
頸筋‥‥‥ 責任感が強い,緊張している

そして、辛い感情は、体に感覚としてあらわれている箇所を癒すことで、その感覚と感情は治まってゆきます。

ADHDの症状を持つ人の中には、傷ついた経験が多いために不安になっている人も多いのです。
そして、不安を抱えたまま何かをしようとしても、なかなか思い通りにはいきません。
そのようなときは、まずは不安な感情を小さくすることです。
人は、充分に癒されてからでないと、そこから変化することができません。
ですから、このワークは毎日行っていただいてもよいでしょう。

不安な感情を小さくし、傷ついた心を癒すためのワーク

初めの体の感じは、どこが、どんな感じでしたか?
その体の感覚に、どんな名前をつけましたか?
その体の感覚は、何のためにあらわれたものでしたか?
その体の感覚は、何をしてほしいと思っていましたか?
その体の感覚は、あなたに何を伝えようとしていましたか?
ワーク終了後、体の感覚はどうなりましたか?
体の感覚から受けたメッセージから、今あなたができる具体的な第一歩の行動は何ですか?
(例:辛い感覚が出たら、胸に手を当てて「○○さん、そばにいるよ」と伝える)
それを、いつ、どこで行いますか?
このワークを通じて、何か気づいたことがありましたらご記入ください。

相手に対しての怒りや嫌な気持ちを解消する

ADHDは、感情的な人が多いという特徴があります。
その中でも、怒りやすい人はトラブルが多くなりがちです。
そして、これとは逆に、なかなかは怒らず、ずっと我慢する人もいます。
こちらは、一見して良いように見えますが、蓄積された怒りの感情は、どこかで爆発します。
ですので、どちらも怒りの感情と上手に付き合えているとはいえないのです。

そこで、ぜひご自分の怒りの感情と上手に付き合える方法を実践してみてください。
怒り以外ですと、相手に対しての不満な気持ち、イライラしているなど、相手にぶつけたい感情であれば何でもOKです。

1.ご自分の目の前に、空の箱をイメージします。
2.嫌な感情を抱いている相手を人形としてイメージして、箱の中に入れます。もしくは、嫌な思い出そのものを、箱の中に入れます。
3.ダイナマイトをイメージして、箱の上に設置します。
4.箱ごとダイナマイトを爆破します。
5.爆発の時に出た黒い煙に対して、「本当の持ち主のところへ帰りなさい」と何度も指示します。
6.黒い煙が去った後、空中か地面にキラキラした粒子が残っているかどうか確認します。もし、残っていなかったらここでワークは終了です。
7.キラキラした粒子が空中に残っていたら、頭の上から吸い込みます。地面に落ちていたら、両手ですくい上げて胸の中に入れます。

このワークでは、ネガティブな感情を黒い煙というイメージに変換しています。
そして、その黒い煙を自分から遠ざけることで、嫌な感情を解消しているのです。
また、キラキラした粒子は、相手に対するポジティブな感情です。
そのポジティブな感情だけ、自分の中に取り込みます。すると、相手に対しての怒りが自然と解消されるだけでなく、時には感謝の気持ちがでてくることもあるのです。

キラキラした粒子が出てこないこともありますが、心配する必要はありません。初めの内は出てこないこともあります。そして、このワークを何度も繰り返していく内に、キラキラした粒子があらわれやすくなります。

また、このワークを実践することで、相手の方に悪い影響は一切ありませんのでご安心ください。むしろ、よい影響が出ることが多いのです。

ですので、ご自分の親をテーマとして、このワークを実践すると良いでしょう。
人によっては、親から多くのネガティブな感情を受けています。
このワークで、親から受けたネガティブな感情を手放しましょう。

最後に注意点をひとつお伝えします。
このワークは、一度行っただけでは効果がありません。
何度も実践していただくことで効果が上がります。
ですので、どのようなタイミングでワークを実践するのか、ご自分で決めましょう。

相手に対しての怒りや嫌な気持ちを解消する【ワークシート】

対象とする問題に対し、ワークを実践する前はどのような気持ちでしたか?
ワークを実践した後は、どのような気持ちになりましたか?
このワークを、いつ、どこで行いますか?
このワークを通じて、何か気づいたことがありましたらご記入ください。

辛い記憶を書き換える

いつも同じことを思い出して、嫌な気持ちになるという人もいます。
そういった特定の記憶は、実は書き換えることが可能です。
記憶が書き換えられたら、とても便利だと思いませんか?

実はイメージ力が高いADHDにとって、その方法さえ知っていれば、それは難しいことではありません。そしてその方法はいたって簡単です。

1.嫌なことを思い出したら、それをビデオの巻き戻しボタンで巻き戻すように、早回しで巻き戻します。この時、歩いている人後ろ向きに早歩きで歩き、話している言葉は早口で、何を言っているのかわからない状態となります。

2.そして次に、「本当はこうだったら良かった」という理想の映像を、明るく色鮮やかに大きくイメージします。気分のよくなるバックミュージックを流すのもよいでしょう。
たったこれだけです。これを思い出すたびに行ってみてください。
すると、思い出す回数が減ったり、嫌な感情が薄れてきます。

脳の記憶の方法は、パソコン本体とハードディスクの関係と似ています。
ハードディスクの内容を書き換えるには、一度パソコン本体に読み込む必要があります。そして、パソコンでデータを書き換えた上で、ハードディスクに上書きします。

脳の記憶を書き換えるのもこれと同じです。
一度、思い出して、その上から上書きすることで記憶が置き換わるのです。

辛い記憶を書き換える【ワークシート】

どのような記憶をテーマにしましたか?
「本当はこうだったら良かった」という理想の状態は、どのような映像ですか?
ビデオで見てわかる言葉で答えてください。
(×気分がよい○大きな声で笑っている)
このワークを通じて、何か気づいたことがありましたらご記入ください。

自分自身にかけたブレーキを緩める

私たちの価値観の多くは、過去からの経験から生まれています。
そして、その多くは、親や社会から受けたものです。
ADHDの症状を持つ人の多くは、子どもの頃からネガティブな言葉を受けて育ってきています。
「おまえは、なんてダメな人間なんだ!」
「何でそんなこともできないんだ!」
「何度言われたらわかるんだ!」

このような言葉を受け続けてきた人は、無意識の内に自分自身に対して禁止令を発しています。
「私は、重要な人間であってはならない」
「私は、成功してはならない」
「私は、理解してはならない」

もちろん、社会や親は、そのような目的で叱ったわけではありません。
しかし、潜在意識の特徴にも記載した通り、潜在意識はネガティブなことと、ポジティブなことを分けて判断できません。
全てを「その通り」と受け取ってしまい、その通りの人生を歩んでしまうのです。
そして、その禁止令は子どもの頃からのものですので、とても強固です。
そして、これから紹介するのは、その強固な禁止令を解くワークです。
※このワークは、下記の温度計を見ながら行います。

20161201191225
1.自分がこうありたいと願う状態を、「私は~してよい」という言葉を用いて、あらかじめ許可する形でノートに書いておきます。
2.次に、「私は○○してよい」と声に出して3回唱えます。
3.温度計の図全体を視野に入れながら、目を一番下から上へと上げていきます。すると、ある所でいったん止まります。
この方法でうまくいかない場合は、棒(ボールペンなど)を手に持って、それを温度計の上でスライドさせるとよいでしょう。
4.その止まった所から5%だけイメージの中で上げて(又は、スライドさせて)、その数値をノートに書き出します。
5.これを毎日決まった時間帯に行い、最終的に100%になるまで続けます。そして、100%になったものは終了します。

このワークは、一種の自己暗示です。
自己暗示には、さまざまな方法がありますが、特にこの方法がおすすめです。
というのも、「~してよい」という言葉の裏には、「~しなくてもよい」という意味も含まれていますので、暗示に対しての抵抗感が一般的な暗示に比べると少ないのです。

このワークを毎日行って、2ヶ月以上全く数値の上がらないものに関しては、それは続けず、別の許可を与えるなどするとよいでしょう。
数値が上がらないから悪いというわけではありません。自分が本当に望んでいない事は、上がらないのが普通です。
尚、「~してよい」という言葉は、必ず肯定文を用いるようにします。
(×「私は自分を嫌わなくてよい」○「私は自分を好きになってよい」)

禁止令を解く文例

「私は、不安な気持ちがあることを認めてよい」
「私は、不安な気持ちを人に伝えてよい」
「私は、自分が生まれてきたことを祝福してよい」
「私は、過去の自分をゆるしてよい」
「私は、自分自身をゆるしてよい」
「私は、素敵な未来を信じてよい」
「私は、幸せになってよい」
「私は、幸せを受け取ってよい」
「私は、ありのままの自分を認めてよい」
「私は、緊張していることを相手に伝えてよい」
「私は、人から愛されてよい」
「私は、人を愛してよい」
「私は、悲しみを感じてよい」
「私は、元気になってよい」
「私は、人生を自分で選んでよい」
「私は、できることから始めてよい」
「私は、自分のことが好きになってよい」
「私は、自分に自信を持ってよい」
「私は、最後までやりとげてよい」
「私は、自分のことを正当に評価してよい」
「私は、人と違う能力を伸ばしてよい」
「私は、楽しみながら成功してよい」
「私は、子どもらしさを持っていてよい」
「私は、人生を楽しんでよい」
「私は、素敵な人と友達になってよい」
「私は、嫌なことを断ってよい」
「私は、自分の人生を信頼してよい」
「私は、素晴らしい人達と仲間になってよい」
「私は、人に助けを求めてよい」

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