うつ病におけるフィードバックとは

フィードバックというのは、相手の話を聴きながら、時々、
「私はあなたの話をこんなふうに受け取りましたが、どうですか?」
「あなたの言いたいことは、こういうことだと私は思ったのですが、当ってますか?」
というふうに、相手に確認することです。

このように確認してもらえると、話している患者さんは安心します。自分の話に真剣に耳を傾けてくれていることが分かるし、もしも誤解があればそこで訂正することができて、もっと自分の気持ちを分かってもらえるからです。

フィードバックの種類

カウンセラーが用いるフィードバックには、さまざまな種類があるのですが、ここで学んでいるのは治療目的の対話ではありませんので、簡単に使えて、しかも効果の高いものを2つ紹介します。

それは「オウム返し」と、「そう思ってたんだね」です。

オウム返し

オウム返しとは、相手の言った言葉を、そのまま返すことですね。きちんと聴いていないとできませんから、相手は「ちゃんと聴いてくれているな」と分かって安心します。

ただし、相手のしゃべった言葉を全部オウム返ししていては、お互いにうっとうしくて話ができなくなりますし、特に相手はバカにされていると思うでしょう。

時々、単語1個か2個ですから、「時々」「単語1個か2個」オウム返しする、というやり方をしましょう。

・時々
・単語、1個か2個
です。

もちろん、単語だけ返すのでは不自然な場合には、「~を」とか「~がね」とかいうふうに、語尾を整えてもいいです。

患「何だか……毎日、つらくって。いつも死ぬことばっかり考えて……」
私「あー、死ぬことを……」

患「もう疲れちゃって……。みんなに迷惑ばっかりかけて」
私「みんなにね」

患「私なんていない方がいいから、だから早く死んだ方がいいんだ」
私「そう。そんなふうに思ってたんだね……」

気持ちに焦点を合わせましょう

人は、直して欲しい、教えて欲しいのではなく「分かって欲しい」のです。

何を?
はい、「気持ち」です。

ですから、オウム返しする単語は、特に感情や欲求を表す言葉を選ぶといいでしょう。

ただ、最初のうちは、あまり気にしないで、「耳についた単語」をオウム返しするようにしましょう。その方が早く身につきます。

そう思ってたんだね

オウム返しの対話例の最後で、相手が「早く死んだ方がいいんだ」と言ったのに対して、「そんなふうに思ってたんだね」と返していますね。

このように、相手の話を聴いて、特に気持ちや考えを話したときに、「そう思ってたんだね」「そう感じてるんだね」と言う。これが2つ目のフィードバックのやり方です。

傾聴とフィードバックが基本

傾聴(アイコンタクト・うなずき・相づち)とフィードバック(オウム返し・そう思ってたんだね)。これだけでも、実はものすごい大きな力を発揮します。

私も、カウンセラーとして多くの方の話を聴いてきましたが、1回の相談で、この二つしか使わなかったということも、たくさんありました。そして、相談に来られた方は、けっこう満足して帰って行かれるのです。だから、もちろんお代はきっちりといただきましたよ(笑)。

ただ黙って聴いてもらうだけで(そして聴いているよというサインをもらうだけで)、悩んでいる人は気持ちが楽になるし、元気をもらえるし、自分でこころの整理をつけられるようですね。

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