うつ病やパニック障害に効果的な認知療法とは?

認知療法(認知行動療法)は、うつ病やパニック障害など、気分障害に効果を上げている心理療法です。
そして、こころの病気ではないけれど、人よりもちょっと不安感が強いとか、自信がないとか、落ち込みやすいとかいう人の助けにもなっています。

認知療法を学ぶ意味

認知療法について書くことで、あなたに認知療法を身につけてもらい、患者さんに実践してもらうため……ではありません。

患者さんの病気を治すのは、あなたではなく、医師やカウンセラーです。

「直そうとするな、分かろうとせよ」という標語をお伝えしましたね?

あなたがしなければならないことは、患者さんを治すことではなく、患者さんの気持ちを理解することです。
「この人はどんな気持ちなんだろう」
「そんな気持ちになるのはなぜなんだろう」
ということを気にしながら、話に耳を傾けることです。

その際、認知療法について知っていると、うつ病の患者さんが陥りがちな「考え方の癖」がつかめます。すると、「ああ、だからそんなふうに感じるのか」ということが腑に落ちるのです。
つまり、患者さんの気持ちを理解するために、認知療法を学んで欲しいなと、私は思ったのです。あなたのため、また、あなた自身のためにも、認知療法の知識は役立ちます。

うつ病の患者さんと向き合っていくのは、本当に大変です。イライラしたり、落ち込んだり、がっかりしたり、不安になったり、場合によっては、自分自身がうつ状態に陥ってしまったり……。

そうなると、患者さんもまた不安が増大していきます。ついつい患者さんに当っちゃった
りしますし、そうでなくても、あなたの不安は患者さんにも伝染しますから。

そんなとき、認知療法について知っていると、自分の否定的な感情をコントロールすることができます。別に精神科医やカウンセラーになるわけではありませんから、完璧に身につける必要はありませんが、初歩的なことを知っておくと、あなたにとっても、患者さんにとっても、非常に有益ですよ。

認知療法の基本的な考え方

人は、瞬間瞬間、自分の内側や外側からいろいろな情報を受け取っています。「認知」というのは、それをどのように捉え、受け取っているかということです。

赤いレンズのメガネをかければ世界が赤く見え、青いレンズのメガネをかければ世界が青く見えますね?
それと同じように、まったく同じものを体験しているはずなのに、人によって感じ方や反応が違うのは、物事の受け取り方が、人によって違うからです。すなわち、「心のフィルター」が人によって違うのです。

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事実
「お母さんのバカ!」と子どもが言った。

解 釈
①私は子どもにバカにされた。
②私は子どもに嫌われた、ダメな母親だ。
③子どもは、私の態度で、何か寂しい思いをした


①腹が立つ。
②悲しみ。罪責感。
③冷静に対応。

認知療法の大前提

認知療法的なアプローチでは、次のような考え方を基本にしています。

人間の感情というものは、出来事から直接生み出されるものでなく、出来事をどのように受け取るか、どのように解釈するか、すなわちその人の考え方によって決まる。だから、考え方(解釈)を変えれば、感情を変えることができる

認知療法では、悩みを引き起こしている現実を分析して変えるのではなく、むしろ現実の受け止め方に注目して、必要に応じて修正していこうとするのです。

つらい現状を変えることができるなら変えればいい。でも、いかんともしがたい状況っていうのがありますよね? そんなときには、受け取り方、考え方を変えてみませんか、ということです。

認知療法のステップ

認知療法は、基本的には次のようなステップで進めていきます。
①自分の感情に気づく
②その感情を生み出した考え方(受け取り方)を知る
③もっと自分に優しい考え方ができないか検討する
④新しい考え方に従って行動してみる

ぜひ、あなた自身がこのステップに従って、ご自分のこころを見つめてみてください。自分のこころが見える分だけ、患者さんの気持ちも分かるし、どう対応したらいいかも分かってきますから。

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