資格試験に『ながら学習』は効果的か?

「音読」と「話す」の違いについてお話しましょう。

「音読」とは声に出して読むことです。
「話す」とは声に出して読むことです。

同じです(笑)。
そうなんです。「声を出して読む」という面では同様です。

でも、決定的に違うことがあります。
それは、「音読」とはあくまで自分のために読むことです。
でも、「話す」は相手のためなんですね。

あなたが人と話をするとき、どういうことを心がけていますか?
相手が理解しやすいように、話す内容を自分の頭の中で整理しますよね。
会話とはコミュニケーションです。
自分だけが分かっていても、相手に通じなければ、それは会話とは呼べません。
つまり、「音読」のときは、ただ単に文字をなぞってテキストを読むだけなんです。それが、「話す」では違うんです。

聞き手が分かりやすいように話さなければなりませんから。
だから、自分自身がある程度意味を理解していないと話すことはできません。
1日目と7日目を比較していただければより分かりやすいかと思います。

1日目  テキスト法令を音読、声をカセットテープに録音(12.5時間)
7日目  憲法を「音読み」から「話す」で録音し直す
(10時間)

1日目は、全ての法令科目を通して12.5時間です。
では、7日目はどうでしょう?
「憲法」のみで10時間かかっています。
つまり、「話す」は「音読」に比べてそれだけ時間がかかるということです。
当たり前ですよね。

誰かに説明しようと思ったら、補足説明を加えたり、例を挙げて分かりやすく解説したりしなければなりません。

今、あなたは、
「え~、大変そうだなぁ」
「面倒だからやりたくないなぁ」などと思っていませんか?

確かに、この作業はとても時間がかかりますし、挫折しがちなところです。しかし、私が資格試験に合格するために最も大切な勉強法だと感じているのが、このカセット録音の作業なのです。

私は、どんな資格試験においても、この作業は必ずやっています。そして、おこなった前と後ではいつも比べられないほどの、合格力の差がついています。この作業を実践しているからこそ、資格試験に合格できているのだと確信しています。

私は多くの受験生に試験のアドバイスをおこなっていますが、その受験生が試験に合格するか否か分かります。合格する人は、圧倒的にカセット録音を実践している人たちです。一方、カセット録音をおざなりにしている人は、試験においてもうまくいきません。これは現実です。
そしてあなたにはあなた自身のためにやっていただきたいのです。

平日にテープ学習をおこなうために。それは、あなたが思う以上にものすごい力になりますから。
よく人に話をしていると、今まで分からなかったものが、突如頭の中で整理された経験をしたことがあると思います。
それと同じです。

1日目に音読をしました。平日は、その音読テープを聞き続けました。
もちろん、それなりに力はついてきてはいますが、まだ頭の中はフラフラしたままです。でも、そのフラフラ状態が固まっていく実感を覚えることができるんです。
分からないものはもちろん調べなければなりません。10時間はそのための時間です。

ただ、この段階で注意しなければならないことがあります。やりすぎないことです。
問い合わせの中で、「分からないことが多すぎて調べていたら、10時間かけて進めたのが10ページでした」というのが多くあります。

もちろん、その姿勢は大切です。
でも、時間はそれ以上に大切だということを認識してください。
どうしても分からない部分があったら、その部分は単なる音読で一向に構いません。実際私の場合も、不明箇所は多々ありました。
そういう箇所は、意味を理解することはできませんでしたので、そのまま音読で通しました。でも、それだけでも十分成果はあります。

語弊があるかもしれませんが、この時期は「回転」を意識してください。
詳しいことは、後ほど説明させていただきますが、まずは、次の2点を大切にしてください。
「テキストを何回読むか」
「カセットテープを何回聞くか」 が大切

「回」と「留」いう言葉がありますね。
勉強には、「理解する」と「暗記する」という2種類があると説明しました。
そして、「理解する」ために必要なことは、「回」という作業です。
つまり、何回、テキストを読んだり聞いたりしたかということです。
そして「暗記する」ために重要なことが「留」という作業です。
そのために大切なのが、「書く」ことです。

このあと、「ながら学習」がなぜ無駄なのかをご説明した後、「読む・書く」の必要性に入っていきます。

なぜ、「ながら学習」が無駄なのか?

これについては私の経験談を元にお話していきます。
実は、最初、私も「ながら学習」を試みていました。

なぜなら、「何かをやりながら行政書士試験の勉強ができたら、最高」ですよね。
・ TVを見ながら行政書士試験の勉強をする。
・ 料理をしながら行政書士試験の勉強をする。
・ スポーツをしながら行政書士試験の勉強をする。
・ パソコンをしながら行政書士試験の勉強をする。
・ 電話をしながら行政書士試験の勉強をする。

好きなことをやりながら、ついでに行政書士試験も覚えられてしまう。
最高ですよね(笑)

自分にとって「良いものを取り入れる」。
自分にとって「やりやすい形」に変える。
ちょっとした努力や、ほんの少しの考えだけで、ものごとが大きくいい方向に流れる。

それってすばらしいことだと思いませんか?
ささいなことで仕組みを変えられるのに、その「少し」の努力を怠ったために大変な労力を強いられる。効率の悪い考え方です。
だから、私も「ながら勉強法」をいろいろ試してみました。

まず、考えたのが「ゲームしながら学習」というものでした。
「テレビゲームをやりながらカセットテープの内容を覚えられたらどんなにすばらしいだろう」と思い、テレビのボリュームをゼロにして、テープの音だけを聞こえるように調整しました。

3時間勉強しましたが、結局、音が素通りするだけで、何一つとして理解できたものはありませんでした。
おまけに、ゲーム自体もつまらないですから、気分転換にもなりません。

それは、そうです。
ゲームの音の代わりに、ブツブツ話す声が聞こえるだけですから。
ひとつも法律知識が頭に入らず、ゲームも楽しくないので気分転換にもならない

原因について考えました。
「ながら学習法」というのは、2つもしくはそれ以上のことを同時におこなう手法なんですよね。
だから、当然、1つがメインになったら、他は当然サブになってしまいます。

では、なにがメインになるかというと、それは楽しいものに決まっています。
楽しいこととつまらないことをやっていて、どちらに集中が向くかといえば、それは楽しいことですよね。
勉強が楽しいと思える方なら効果的な学習法かもしれませんが、苦痛と感じていた私には難しい方法でした。

・ TVと行政書士試験の勉強、どちらが楽しいですか?
・ 料理と行政書士試験の勉強、どちらが楽しいですか?
・ スポーツをすることと、行政書士試験の勉強どちらが楽しいですか?
・ パソコンと行政書士試験の勉強どちらが楽しいですか?
・ 電話をするのと行政書士試験の勉強どちらが楽しいですか?

行政書士試験の勉強の方が楽しいと思える方には、有効な勉強法かもしれません。
ただ、それ以外の方には残念ながら、あまりお勧めできません。

私の場合は、たまに「ラジオや音楽を聞きながら」というスタイルはとっていました。
音楽には、身体をリラックスさせ、脳を活性化させる効果があるそうです。

ただ、これはあくまでどうしても気分がのらないときの勉強法でした。
「能率」という面で考えた場合、どうしても集中力が落ちることは否めませんので、基本的にはお勧めできない、ということを考えてください。

「5時間のながら勉強」より「1時間集中して勉強」!

能率=勉強時間×集中力」 である。
気持ちのONとOFFを使い分けることがとても大切です。
「勉強をやるときはスイッチをONにして、やらないときはOFF」です。
こうすることで、勉強時の集中力はいつも最大にしておきましょう!

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